レストランやホテルなどで渡すチップをご存知でしょうか。
実は私ジョへー29歳まで海外旅行すら経験がなかったので、日本でずーっとチップ文化とは程遠い世界で過ごしてきました。
しかし、イギリスで生活して1年。仕事で日本人以外の人と食事に出かけたり、人からチップを頂いたりしているうちに、
僕のチップに対する価値観というものが変わりました。
結論を最初に申し上げますと、「イギリスにあるチップの制度はめちゃくちゃいい」という事です。
もちろん、僕たちが比較的耳にするアメリカのチップなどに関してはよくわからないので、その場の雰囲気が分からずあくまでもインターネットで書いているor人から聞く事だけで色々断言する事は出来ませんが、、、、
まずイギリスの外食高いよめっちゃ!という話をしていきます(笑)
イギリスのレストランに話を絞ってみましょうか。
イギリスのレストランは日本で聞いていたように、
まぁ、高い!!!
僕がイギリスで働いてポンドで給料を貰っていても感覚的に、
え??これを食べてこれだけ払うの??高過ぎないー(´;Д;`)??
と日本人であるジョへーの感覚からすれば驚くわけです。
分かりやすく例え話で説明しましょう。
吉◯家で牛丼を店内(もしくは持ち帰り)で食べると500円前後で食べられますよね?イギリスで同じ物を食べようとするとまぁ確実に1,000円はします。吉◯家クラスの美味しい食べ物だともう少しするかもしれない。いや、吉◯家食べたい笑。
という感覚です。
更に店員さんは常に全力で対応してくれますよね?(日本にいた時からまさかこれで最低賃金レベルだったらもうこんな仕事滅んでしまった方がいいぜなんて客で行った時もずっと思っていましたが笑)日本のお客さんの皆さん、3,000円ぐらいでふんぞりかえって店員さんにモノ言ってませんか〜?笑(僕もそういう時期正直ありました、はい、今思うとめっちゃ恥ずかしいです。)
イギリスだとこんな感じです。
特に店内飲食の場合はサービス料という名目が10%ほど(法律で10〜15%と定められている)あり、1,000円の食べ物を店内で食べると1,100円かかります。
これは店員さんが注文を取り料理を持ってくる料金、テーブルの利用料、レストランのテーブル利用料という事だと僕は解釈しています。
逆にお持ち帰りだとこのサービス料が発生しません。
まぁ、普通にそもそも高いんですけどね(笑)
※但し、マクドナルド、サブウェイ、ケンタッキーなどのファストフードでは店内飲食でもサービス料は取っていません。
日本にいた感覚のまま気軽に飲食店に入るという事は余程、お金持ちでない限りは容易なことではありません。
そこに加えてチップの文化がイギリスにもあるんですね。
イギリスのチップは「義務」ではなく「客側の善意」である。
先ほど書いたように、イギリスのレストランではサービス料というものを設定しているお店も結構多く、これは注文を取ったり料理を運ぶウェイターの為の料金、または設備料という位置付けでしょうか。
サービス料はそのレストランで「客が必ず支払う必要がある」ものなので断る事はできません。支払いのレシートにしっかり記載されています。
というか断るなら最初から入店出来ないですけどね(笑)
そこでチップというものがイギリスにも確かにあって、これは聞いた話のアメリカのように「チップの料率が暗黙の了解よりも強い半ば強制」というわけではなく、チップがなくてもイギリスのウェイターは約束された賃金は払われるんですよね。
イギリス生活当初はレストランなど行ったこともなかったのですが、仕事で日本人以外の人とお酒を飲み、食事を取った際に、その人がお金をテーブルに置いて帰ろうとしたので、
「あ、僕も置いて行った方がいい?」
と聞くと、
「それはあなた次第だよ。」
という返事でした。
結局その日なんとなくでお金をテーブルに置いて帰ったんですね。
その人はウェイターとさりげなく楽しく会話していました。
そこから、僕の考え方が一気に変わりました。
前置きをすると確かにイギリスで働くウエイターが日本と比べると素晴らしいかというと僕個人の考えとしては日本の飲食業で働く人は本当にきめ細かくていつも全力で素晴らしいなと思うんです。
だけど、イギリスで働くウエイターの中でもいい人たちは、日本の上下関係のようなものはない中でお客様を大切に出来ているし、何より働いている人も楽しそうに見えるんですね。注文を取るとき、料理を運んできた時の雑談や食事中に「エンジョイできてますか?困りごとないですか?」と聞いてくれるウエイターがほとんどで相手も変に気を使っていないので僕も全然変な遠慮や逆に気遣うことがないんですよね。
正直、日本もイギリスもどちらも良いところ、気になるところがあってそんなものを話しているとチップの話がどこかに行ってしまいそうなので割愛します(笑)
確かにイギリスのレストランは下手すると日本に比べれば2倍以上のお金がかかります。
だけど、チップの文化があることによって、僕が「ここのレストランの食事、ウエイターいいな」と思ったら迷わずチップを置くようにしています。
その人の頑張りが何らかの形で評価されて欲しいという一番分かりやすいシステムですよね。
少しエゴかもしれませんが、僕もイギリスでお客様からチップを頂いた時はとても嬉しいし、お金の持つ価値以上の喜びを感じることがあります。
僕がウエイターやお店に渡したチップで、感謝の気持ちをしっかり表現できればそれは僕も幸せなのではないかと思うんですね。
そして何よりも、頑張って働く人が報われる世の中であって欲しいと思うんですよね。
そして、イギリスはこのチップが「完全に客側の善意」であることがめちゃくちゃいいしやりやすい。
レストランに行って料理が美味しかったとする。でもウエイターがあまりよくなければ厨房にチップを渡しに行けばいい(まだやったことないけど僕の考えはそういうことなんです笑)
お金というのは、確かにその金額が大きければ大きいほど出来る事、買えるモノは増えるけど、それだけじゃないということを僕はとても考えさせられました。
日本にもチップの文化出来ればいいのになぁ
難しい話かもしれませんが、日本のレストランぐらいはせめてチップの制度が少しは根付いてくれればいいのになと思うんですよね。
僕は日本を出る前から、100円の商品をお会計するのにも全力のコンビニの店員などをみていて、すごく疑問を抱いていました。
世の中、お金だけで動くわけではないけど、低賃金で働く人たちにも常に全力でいい対応を求め続ける日本って本当の意味で僕たちは幸せなのだろうか。と。
イギリスのコンビニエンスストアで「ありがとうございやしたーーー!!」とか大声で言われちゃったらチップおかないといけないのかと思っちゃますよ笑
確かに日本は、どんな安いお給料でも常にお客様目線!という事を言われ続けて働いているからこそ経済大国になっているのだと想像しているのだけど、だからこそ、頑張る人には多少のチップぐらいいいじゃないの?と思うんですね。
日本の安くて美味しい居酒屋で店員さんもめちゃくちゃ元気で親切!なんてところはイギリスでまぁないです。
それに、日本人のお客様って人によるけど、どんなところでも安くていいものを求め過ぎなような。。。安くて良いものが欲しいのは世界中誰でも同じだけど、それが近年の日本で働く人たちのストレスになってしまっているのも事実なのではないでしょうか。。。
日本だと例えば鳥◯族みたいなところでお会計をしてチップなんて言ったら断られるんだろうなと想像します。。。お金を置いていったらそれは「お客様の忘れ物」として長期間お店の忘れ物箱に保管されるだろうし。。。笑
でもね、僕日本に帰って「この人のサービスよかったな!」と思ったら迷わず言葉ではなく、チップも含めてその人への感謝の気持ちを示します。
この考え方は僕がイギリス(海外)に行くことがなければ絶対に得ることができない経験でした。
お金じゃないけど、お金は使い方で人に喜んで貰えたり感謝の気持ちを示せる素晴らしいモノなんだなという考え方を持てるようになりました。
最後まで読んでいただきましてありがとうございました( ^ω^ )