日本のプロ野球の歴史は非常に長く、その中でチームの買収や残念ながら2004年に近鉄バファローズを例に球団の消滅など時代と共に変遷をたどってきました。
その中で、歴史のあるプロ野球で積み重ねられた数多くの試合数の中で通算勝率に着目して、
歴史的に強いプロ野球チームはどこだ?
という企画をします!
通算勝率順に順位付けをしているので、この記事を見ていただいている際のペナントレースのシーズン成績と同じではない点もまた長い歴史を持つプロ野球の面白さですよね。
皆様はこの記事を読み進めて頂くにあたり、皆様の予想は当たるでしょうか!!
今回はパリーグ編です。
※セリーグ編もあります。是非ご覧下さい。
パリーグ球団別通算勝率で並べてみました
通算勝利数で順位付けしてしまうと、球団自体の歴史の長さによってより平等に評価することが出来ないので通算勝率を基準に順位付けをしました。
※監督、選手などの名前へは便宜上敬称略となっている場合がございます。予めご了承下さいませ。
※2023シーズン終了時点での通算成績となります。
それでは、ランキングにいってみましょう!!
※番外編【5位相当】大阪近鉄バファローズ

通算成績:3262勝3720敗67分 勝率.4671
パリーグ優勝 4回
日本シリーズ優勝 0回
2004年に球団が消滅した為、番外編として書かせていただきます。
バファローズという名前は2021年現在オリックスバファローズが継承していますが、近鉄がオリックスへ吸収合併という形で2004年に話がまとまったので、結果的に球団の身売りではなくその後誕生した新規球団の東北楽天ゴールデンイーグルスとは違う球団であるという位置付けです。
今も尚、根強いファンがいるとされている近鉄ですが、現在はオリックスバファローズの試合を観戦しに球場へ行くと、旧近鉄ファンと思わしき方がおられます。
また、常に低迷した印象が非常に強くBクラスが多かったですが、とにかく打線が強力な「いてまえ打線」や、2001年のパリーグ優勝時にはとにかく打って打って打ちまくりましたが、チーム防御率はリーグ最下位という非常に個性的な野球を展開してきました。
もちろん中村紀洋やタフィローズなど個性的で豪快なスターを輩出したことでも知られ、現在でもOBの金村義明が近鉄での現役選手時代でのその環境の悪さと個性的な選手が多かったことは現在でも語り継がれています。
MLBへと移籍した野茂英雄も、金村義明らとのテレビでの対談で「球団自体が消滅してしまったということが寂しい」というコメントを残していることからも球団自体は消滅してしまいましたが、野球ファンの記憶には永遠に残り続けることでしょう。
【6位】東北楽天ゴールデンイーグルス

通算成績:1220勝1390敗78分 勝率.467
パリーグ優勝 1回
日本シリーズ優勝 1回
2004年シーズンオフに近鉄バファローズが消滅したことにより誕生した新規球団の楽天イーグルス。
歴史は12球団で一番短い球団ですが、発足当時にはとにかく勝つことが出来ず、常にBクラスという球団でしたが、野村克也が監督に就任し、徐々にチーム力をつけていき、その後、星野仙一が監督に就任し、2013年、生え抜き選手である田中将大がシーズン24勝無敗という驚異的な活躍も手伝い、パリーグ初優勝、日本一を成し遂げるなど徐々にパリーグでも存在感を示すようになりました。
まだまだ歴史の短い球団でまだまだ課題や問題も多いという声も聞かれますが、積極的に補強に動いたり首脳陣を入れ替えるなどし、これからパリーグにおいてどういった位置付けの球団になっていくかという岐路にあるのではないでしょうか。
今後ともプロ野球ファンとして東北楽天ゴールデンイーグルスがどのような球団になっていくか楽しみですね。
【5位】北海道日本ハムファイターズ

通算成績:4827勝5247敗383分 勝率.479
パリーグ優勝 7回
日本シリーズ優勝 3回
長年不人気球団、低迷傾向にある球団でしたが、2004年に北海道へ移転し地域に根ざし人気球団へと変貌しました。また、新庄剛志が2004年より加入し、引退を決めた2006年には移転後初のリーグ優勝、日本一に輝きました。
そこから、ドラフトでも「その年の一番良いアマチュア選手を1位で入札する」という姿勢を示し、ダルビッシュ有、中田翔、斎藤佑樹、NPB入りを拒否し高卒でMLB球団と契約する意向を示していた大谷翔平を指名し入団を実現するなど数多くのスター候補をドラフト指名に成功しました。その反面、当時東海大学で巨人入りを熱望していた菅野智之を1位指名し交渉権を獲得するも入団拒否となった背景もあります。
北海道移転後の球団の傾向としては、他球団に比べ予算の幅が少なく決められた予算の中で勝っていくことを目指している為、全盛期の糸井嘉男や谷元圭介など主力選手でも年俸の高騰や選手のピークが過ぎたと判断するとトレードやFA慰留はあまりしないという判断を下す傾向にあります。
その為、若返りを図りうまく若手が台頭するとチームが勢いに乗りますが、逆になると低迷しがちであるという事もあります。
近年では、2016年にパリーグ優勝、日本一以来、低迷しているチーム事情による批判の声も多く、今後、北海道内で球場移転する際に向けて球団自体も大きく改革出来るかが今後のカギとなってくるのではないでしょうか。
2022年シーズンからBIG BOSSこと新庄剛志氏が監督に就任することになり、これまで低迷していた日本ハムをまた2004年の北海道移転時のように新たな日ハムの姿を期待されており若手が順調に育ちつつある中、本拠地が札幌ドームよりエスコンフィールドの新球場への移転もしました。これからも要注目ですね!
【4位】千葉ロッテマリーンズ

通算成績:4803勝4778敗399分 勝率.501
パリーグ優勝 5回
日本シリーズ優勝 4回
近年では2005年、2010年にレギュラーシーズン3位ながらプレーオフ(現在のクライマックスシリーズ)制度により日本一に輝くなど、短期決戦で集中的な力を発揮したことが野球ファンの記憶にも残っていることでしょう。
実は歴史に残る打者である落合博満もドラフトでロッテから指名を受けてロッテで三冠王を3度獲得しており、スーパースタークラスの選手も輩出しています。
2000年辺りまではロッテといえばパリーグの不人気球団の一つとして有名な逸話が、球場でカップルが仲良く愛を育んでいたり、野球とは関係のないことでただ球場にいるだけという空席が非常に目立つ状況でしたが、2005年の日本一に輝いた年度あたりから、独特の応援歌のスタイルが定評でファン、観客数が大きく増えました。
近年ではドラフトでもアマチュアの注目選手を指名し、平沢大河、安田尚憲、藤原恭大、高校生で球速163kmを計測した佐々木朗希が入団したことなどで今後の期待も集まります。
【3位】オリックスバファローズ

通算成績:5530勝5260敗393分 勝率.513
パリーグ優勝 15回
日本シリーズ優勝 5回
代表的な球団変遷として阪急ブレーブス、オリックスブルーウェーブとありますが、現在は近鉄バファローズのバファローズの部分を継承してオリックスバファローズという球団名となっています。
イチローがMLBへ移籍する前後辺りからチーム自体は非常に低迷しており、シーズンオフに戦力的には非常に層の厚いメンバーが揃っている年度もありながらいざシーズンが始まると常にBクラスが定位置となってしまっています。
しかしながら、歴代勝率ではパリーグ3位という位置にいる要因の一つとして、阪急時代の1960年後半辺りから黄金期を迎えていたことが挙げられます。また、仰木彬が監督として在籍していた1994年から2001年の8年間でパリーグ優勝2度、Aクラス入り6度、4位以下は1度もなしと、当時はオリックス=Bクラスという印象は全くありませんでした。
現在の歴代勝率の2位ホークスと4位ロッテの差は非常に大きく数年単位で変動が起こるとは考えにくいですが、近い将来オリックスにまた黄金期が訪れることに期待したいですね。
2021年には中嶋聡監督が就任し大半の評論家、ファンのシーズン前の予想を覆すリーグ優勝を飾りました。2023年までリーグ3連覇も果たし、名実共に強いオリックスが輝きを放つようになりました。
【2位】埼玉西武ライオンズ

通算成績:5074勝4528敗391分 勝率.528
パリーグ優勝 23回
日本シリーズ優勝 13回
埼玉移転後に黄金期を迎え、パリーグ屈指の強豪チームである西武ライオンズ。
特にパリーグ優勝23回、日本一13回はパリーグ最多となっており、その凄みが数字からみて取れるでしょう。しかしながら、近年は資金力の面や様々な理由(憶測の域を超えないので具体的な明言は避けます)でFA流出が非常に多く、やや低迷する時期もありながらも独特のドラフト指名戦略の中で育成選手をほとんど指名しない中で少数精鋭の若手を確実に1軍選手に育て上げる育成力は素晴らしいの一言に尽きるでしょう。
近年でも2018年、2019年に辻発彦監督の元、2連覇を果たしており毎年のようにFAやポスティングで主力選手が球団を去る中、新戦力が台頭し強い西武の印象を野球ファンに再度、認識させることが出来たのではないでしょうか。
しかしながら、クライマックスシリーズ制度により2018年、2019年共に日本シリーズへ進むことは出来ず、リーグを制覇しても短期決戦においては野手では準レギュラークラス、投手ではとにかく枚数の有無によって決まってしまうという側面もあり今後の西武ライオンズの一つの課題となり得るでしょう。
2023年から松井稼頭央監督が就任しましたが、2022年オフに正捕手であり攻撃の要の森友哉がFAでオリックスへ移籍、山川穂高が2023年シーズンほとんどを出場ができなかった為、チームの要を欠いた状態で5位に沈んでしまいました。
【1位】福岡ソフトバンクホークス

通算成績:5616勝5000敗402分 勝率.529
一リーグ時代優勝 2回
パリーグ優勝 19回
日本シリーズ優勝 11回
パリーグで一番長い歴史を持つ球団ですが、球団名も比較的よく変わっていて前身のダイエーホークスから「ホークス」という名前は残っており、本拠地も福岡のままなので九州のファンが多い球団と言えます。
南海ホークス時代は本拠地が大阪であったことから現在でもオリックスバファローズ本拠地の大阪で試合が開催される際は南海時代からのファンの方々も目にすることがあります。
南海ホークス時代の鶴岡(旧姓山本)一人が監督時代から比較的パリーグの強豪チームとして君臨し、南海晩年期、福岡ダイエーホークス発足時辺りは低迷が続きましたが、1999年に王貞治監督の元、パリーグ優勝、日本一を果たすと2005年にソフトバンクホークスへと球団名が変わってから新たに出来た育成ドラフトの制度により全国的には全く無名の育成選手を積極的にドラフトで指名し、3軍制度を敷いた事により育成選手が実戦経験を積み、より優秀な選手が誕生するようになりました。
プロ野球選手が実際に試合に使ったバットで作られた「お箸」の「かっとばし」を利用して環境にやさしいSGDsの一員になり、プロ野球を持続可能な社会の一つとして支えていきましょう!
とにかく実力が均衡している印象が強いパリーグ
セリーグでは特に読売ジャイアンツが飛び抜けていますがパリーグはどの球団も経営会社が変わり栄枯盛衰を繰り返してきたからかその時のトレンドによって勢力図が変わっている印象です。
しかしながら1980年代から1990年代に西武ライオンズが黄金期を迎え、2010年辺りから2021年現在まではソフトバンクホークスが圧倒的な力を見せていながらも他球団も年度によっては優勝もしくはクライマックスシリーズで絶対的な力を発揮することがあります。
私が野球を見始めた1999年から2005年に千葉ロッテマリーンズが日本一になるまでは、民放のテレビ放送もなかったからか、「人気のセ」「実力のパ」といわれていました。
それ以上に、当時CS放送などでパリーグのテレビ中継をみると球場は空席が非常に目立ち、不人気パリーグという悪いレッテルもはられていたほどだと記憶しています。
しかし、時代が代わり新庄剛志が日本ハムのみならずパリーグを盛り上げるきっかけを作った事や、セリーグ以上に球場でのイベントやファンサービスに力を入れたパリーグは今や不人気などと言われることは無くなりました。
これから先、プロ野球自体がどのように進んでいくかは分かりませんが、常に注目を浴び、人気もあったセリーグに比べ、試行錯誤を繰り返してきたパリーグが日本球界を牽引していく日もそう遠くないのではないのかもしれませんね
最後まで読んでいただきましてありがとうございました( ^ω^ )
セリーグ編も書いていますのでご興味頂きましたら是非ご覧下さい。
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